首位と7打差の58位から出た岩井明愛(20=Honda)が、大会コース記録を更新する62をマークし、スコアを10伸ばして通算10アンダーと、単独首位に立ってホールアウトした。10バーディー、ボギーなしで回り、今季2勝目を射程に捉えた格好となった。19年大会の田中瑞希の記録「63」を更新した。前週優勝した双子の妹の千怜は、11ホールを終えて5アンダーで11位。山下美夢有が9ホールを終えて、岩井明を1差で追う9アンダーで2位につけている。

インコースから出て、出だしの10番パー5から、3連続バーディーを奪い、勢いに乗った。10番は残り63ヤードからの第3打を3メートル足らずにつけ、11番パー3は8メートルのパットを沈め、12番パー4は4メートルを決めて伸ばした。その後も16番で6メートル、4、5番でともに5メートルと、長いバーディーパットを次々と決めた。パー72のコースでは、これまでプロでは65がベストスコアで、試合以外を含めても63が最高。それだけに「ベストスコアなのですごいうれしい」と、声を弾ませた。

この日の好スコアの要因として「すごいパットが入ってくれた。先週もチャンスにつけられたけど、何をやっても入ってなくて、昨日(第1ラウンド)も全然入らなかったけど、やっと今日、かみ合ってきた」と、笑みを浮かべながら話した。今週、開幕前の練習日から、1日30分から1時間ほど行ってきた、3メートル程度のパット練習の成果が出た。「3メートルは入れたい距離。3メートルぐらいを入れないと上位にはいけない」と、反復練習が本番で生きた格好となった。

前週、千怜が4日間大会を、第1ラウンドから首位を譲らない完全優勝で、今季2勝目を挙げた。今季の優勝は、明愛の方が4月に先に挙げていたが、逆転された形となった。差をつけられたことで、追いつきたい気持ちが生まれるか問われると「すごいありますね」と即答。「やっぱり千怜がどんどん勝っていくと、焦りもありますし、自分も勝たないといけないなという気持ちがすごいある。千怜に追いつけるように。今週もチャンスなので、チャンスをものにできるように頑張ります」。まずは妹に追いつく今季2勝目を挙げ、さらには3勝目も見据えるだけに、訪れたチャンスは逃さないつもりだ。

ポーズを決める青木瀬令奈 笑顔を見せる臼井麗香ほか/女子プロ第2日写真特集