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山本由伸への高まる需要 破格の大型契約も視野に - 日本経済新聞

「私たちのチームには山本由伸を高く評価し、スカウティングしてきたものたちがたくさんいる。オフがどうなっていくか、様子を見ていきたい」

11月16日までテキサス州アーリントンで開催されたオーナー会議の会場からの帰り際、レッドソックスのサム・ケネディ球団社長は今オフのメジャー入りが予想される山本由伸についてそう述べた。一般的に有力選手の獲得を狙うチームは多くを語らないもの。ケネディ氏も例外ではなかったが、その短い言葉からも25歳の日本人エースに対する熱い興味が透けて見えてくるかのようだった。

今オフ、大リーグの焦点はエンゼルスからフリーエージェント(FA)になった大谷翔平の去就だが、オリックスからポスティングシステムを通じて渡米を目指す山本は大谷に次ぐ注目株になっている印象がある。最新の報道によると、メジャーの全30チーム中12球団が獲得に本腰を入れているという。今週、ついにポスティング公示されれば、相当な規模の争奪戦が展開されるはずだ。

FAの他の目玉投手であるアーロン・ノラ(30歳)、ブレイク・スネル(30歳)よりもひとまわり若いこと、日本シリーズ第6戦での"日本最後の登板"で138球での完投勝利という劇的な登板を成し遂げたことなどが山本人気に拍車をかけている。それに加え、マーケットに出るタイミングも良かったのだろう。

「今オフは先発投手の需要が高まっている。多くのチームが先発を必要としており、(需要は)最近では私が見た中で最高かもしれない」

米国を代表する辣腕代理人、スコット・ボラス氏は8日、アリゾナ州スコッツデールでのGM会議中にそう述べていた。そのように先発補強を目指すチームの中に、ヤンキース、レッドソックス、メッツ、ドジャースといった名門チームが含まれていることで話は大きくなった感がある。

山本獲得において本命視されることが多いドジャースは35歳の大ベテラン、クレイトン・カーショーがFAとなり、しかも左肩の手術を受けたばかり。加えて27歳のフリオ・ウリアスがドメスティックバイオレンス(DV)事件を起こした後とあって、上質な先発投手が喉から手が出るほど欲しいことは間違いない。

エース級が不在のレッドソックス、千賀滉大以外に計算できる先発に乏しいメッツも投手力補強が必須。それに加え、サイ・ヤング賞を獲得したゲリット・コールに次ぐ2番手を手に入れたいヤンキースも本気と伝えられる。

「日本で山本のノーヒッターをネット裏から見られたのは素晴らしい贈り物だった。チケットを保存すべき特別な瞬間。息子に贈りたいよ」

9月、わざわざ日本に足を運び、山本がロッテ戦で成し遂げたノーヒットノーランを見たブライアン・キャッシュマンGMのそんな言葉と生き生きとした表情は、ヤンキースが熱い興味を持っていることの何よりの証明ではないか。

このように需要が供給を大きく上回っている状況で、山本にはかなりの高値がつく可能性が高そうだ。昨オフ、千賀がメッツから得た5年7500万ドル(約112億円)を大きく上回ることは確実。ESPN.comは11月9日に発信した記事内で、山本が受け取る契約内容を"総額2億1200万ドルの7年契約"と予想した。

これはコールがヤンキースから得た9年総額3億2400万ドル、スティーブン・ストラスバーグがナショナルズと結んだ7年総額2億4500万ドルに次ぐ数字。年俸にして3030万ドルという超巨額で、まだMLBで実績がない選手の契約としては破格であることはいうまでもない。これほどの投資をして、年齢的にも"今が旬"の日本人右腕を手に入れるのはどのチームなのか。

山本争奪戦が本格的に動き出すのは大谷の去就が決着してからだろうが、競争の激しさは大谷に勝るとも劣るまい。前述の通り、ロサンゼルス、ニューヨークといった大都市のメディア、ファンの関心も高いだけに、決着の瞬間まで全米で大きな話題であり続けるはずである。

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